長期生物テスト法によるコンポジットレジンおよび充填用グラスアイオノマーセメントの細胞毒性(in vitro)

概要

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長期間にわたるコンポジットレジおよび充填用グラスアイオノマーセメントの硬化体の細胞毒性をしらべるために,HeLa S3細胞を用いて細胞コロニー形成法を使って生物テスト(in vitro)を行った。規格サイズに作製された各実験試料は培養液MEMに浸漬され,200rpmの旋回投入浸漬の動的負担が与えられた。この実験環境は臨床の場のin vitroにおけるシミュレーションを目ざすものである。そして,つぎのような結果を得た。テストした新コンポジットレジン,TMM-Sio_2レジンおよび従来のアダプティックは実験初期に弱い細胞毒性を示したものの,その後は実験終了時の20週後までの間ほとんど細胞毒性を示さなかった。これに反して,新コンポジッットレジン,TMM-Si_3N_4レジンおよびフジアイオノマーは実験初期に中等度の細胞毒性を示した。しかし,その後は他の2材料と同じくほとんど細胞毒性を示さなかった。以上の大部分の実験期間を通じての安定した生物学的性質から,今回しらべた各材料は一応バイオマテルアルとしての適性を有していると言えよう。また,動的環境下での長期生物テストの必要性も明確にされた。本研究の一部は文部省科学研究費補助の試験研究(56870103)による。
1983-06-25