アクリル系義歯床用レジンの衝撃特性 : 第3報 架橋ポリマーの耐衝撃性
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概要
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6種類の架橋剤を用いて,加熱重合したアクリル系義歯床用レジンの耐衝撃性を,試作衝撃試験機(第1報,第2報)を用いて調べた。また,このレジンのクリープ挙動,吸水性を調べ,衝撃性値(衝撃強さ・レジリエンス・靭性)との関係を検討した。メタクリル酸メチルモノマーに対する各架橋剤濃度(2 mol%から10 mol%範囲で)が高くなるにつれて,重合体の衝撃強さ・靭性値はわずかに低下する傾向を示したが,レジリエンスには変化がみられず,(4.8±0.2)×10^<-3>Jの安定した値を示した。エチレングリコールメタクリレート系(EDMA, Di-EDMA, Tri-EDMA, Tetra-EDMA)モノマー中の2官能基間の鎖(-CH_2-CH_2-O-)_nにおいて,反復度数(n)の増加にしたがって衝撃強さおよび靭性値は幾分上昇する傾向を示した。また,架橋剤濃度2 mol%の試料間では,反復度数(n)の増加にともなってクリープコンプライアンス,吸水率は増加した。
- 1989-12-25
著者
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