アクリル系義歯床用レジンの衝撃特性 : 第2報 衝撃特性に及ぼす温度と残留モノマーの影響
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概要
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PMMAレジンの粘弾性的性質は,試料の温度,試料中に含まれる残留モノマー量によって大きく変化する。本報で,PMMAレジンの衝撃特性に及ぼす温度,残留モノマーの影響を衝撃試験,クリープ試験,残留モノマー測定等を行って調べ検討した。 加熱重合レジン,常温重合レジンの衝撃特性は,温度が上昇するにつれて(23℃∼60℃),明らかに減少した。また,常温重合レジンでは,重合後の時間経過にともなって残留モノマー量が著しく減少した。この減少にともない衝撃特性値は変化するが,両者の間には明らかな相関関係がみられた。相関係数は衝撃強さに関しては0.92,レジリエンスに関しては-0.95であった。この結果は重合後の時間経過に伴い(残留モノマーの減少に伴い),新しい分子鎖を生じ,そのために弾性率の向上がみられたと考えられよう。この変化はクリープ試験結果からも十分推測できた。
- 1989-12-25
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