楽音復元効果の検討(音楽認知・知覚3)
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概要
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旋律の中の一音を削除して代わりに雑音を挿入すると,実際には存在しない音が聴こえるという楽音復元効果について,雑音の時間的位置,聴取がヘッドフォンか自由音場か,楽音復元効果に関する知識の有無によって違いが生じるかを検討した.2つの実験を通して,楽音復元効果は雑音の誤定位として再び確認され,雑音の時間的定位の正答率は,旋律中の位置あるいは拍内の位置によって異なることが示された.また,楽音復元効果は,ヘッドフォン聴取だけでなく,自由音場でも生じることが確認された.さらに,楽音復元効果の知識を有することは,雑音の時間的定位の正答率を上げるが,音が欠落している場所の定位の正答率よりは低かった.
- 2004-11-05
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