自律分散型公衆無線インターネットアクセスサービスのセキュリティに関する考察(セッション5-A : 分散システム)
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概要
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自律分散型公衆無線インターネットでは、ブロードバンドアクセスラインとアクセスポイントを持つ人ならだれでもインターネット接続サービスを提供でき、モバイルノードはインターネット上の認証機構のアカウントを所有し、アクセスポイントや通信相手がその認証機構に問い合わせることでモバイルノードの認証を行う。しかし、インターネットやセキュリティに関する知識のないアクセスポイント所有者にとってノード認証や通信記録の保存といった管理業務は負担が高い。一方、従来のISP型公衆無線インターネットと異なりアクセスポイントが悪意を持って運用されている場合もある。モバイルノードの通信が盗聴、改ざん、成りすましなどを受ける可能性がある。本研究ではモバイルノード、アクセスポイント、通信相手のセキュリティを保障しながらアクセスポイントの管理コストを最小限にするような方式を提案する。提案する方式はアクセスポイントで認証を行う方式と行わない方式の二種類に大別される。まずアクセスポイントで認証を行わない方式として、PPTPトンネリング技術を利用してすべての通信がモバイルノードのホームゲートウェイを経由する実装とHIPプロトコルによるモバイルノードと通信相手のエンドツーエンドのセキュリティを保障する実装を提案する。アクセスポイントで認証を行う方式ではモバイルノードがインターネット上の認証機構のアカウントを所有し、アクセスポイントが当該認証機構に問い合わせることでモバイルノードを認証する。その手法として、MIPv6+IPsecAH拡張技術による認証を得た上モバイルノードと通信相手ダイレクト通信するような実装を提案する。
- 2005-03-22
著者
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大平 健司
京都大学学術情報メディアセンター
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岡部 寿男
京都大学学術情報メディアセンター
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藤川 賢治
京都大学工学部情報工学教室
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藤川 賢治
京都大学 情報学研究科
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岡部 寿男
京都大学
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大平 健司
京都大学大学院情報学研究科
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黄 穎
京都大学
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Fujikawa K
Nihon University School Of Dentistry:fujikawa Dental Office
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Fujikawa Kenji
Laboratory Of Plant Breeding Kagoshima University
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大平 健司
名古屋大学情報連携統括本部情報戦略室
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