音楽の覚醒調整効果に関する精神生理学的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
音楽のもつ覚醒調整効果を検討するために大学生20名に2つの楽曲を呈示した(Holst作曲Mars・Venus). 各楽曲呈示前に課題を行う高覚醍群と安静状態を保つ低覚醒群を設け, 課題中, 安静中, および楽曲聴取中の脳波, 皮膚温, 感情を記録, 測定した. また, 呈示楽曲の音圧変動の計測も行った. 音圧の変動は両楽曲で異なった変動パタンを示した. 楽曲が喚起する感情においても, Marsで興奮的, Venusで鎮静的と異なっていた. これに対応して, 皮膚温もMarsで低下, Venusで上昇した. 同様の結果が脳波の変化からもわかったが, この他に楽曲の種類に関係なく, 楽曲呈示により高覚醒群は覚醒水準が低下し, 低覚醒群は上昇した. これらのことから音楽の覚醒調整効果が示唆され, 調整された範囲内において2つの楽曲の効果が位置づけられた.
- 1996-05-25
著者
関連論文
- 青年期中・後期における睡眠生活習慣と睡眠実験における被験者の選定基準について
- 音楽の覚醒調整効果に関する精神生物学的研究
- 音楽呈示がビジランス課題成績に及ぼす促進効果 : 音楽を用いた教育環境の整備に向けた基礎的研究
- 音楽の覚醒調整効果に関する精神生理学的研究
- 音楽が覚醒水準に及ぼす影響
- 音楽の反復聴取が音楽に対するの印象と情動反応に及ぼす影響
- 音楽の覚醒調整効果に関する精神生理学の検討