非構造メッシュ用Block ILU前処理付き反復法のベクトル化手法
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概要
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有限要素法による離散化の結果生じる大規模連立1次方程式をベクトル計算機上で解くことを考える。解法として、有限要素法の1節点上の複数の未知数をブロックとするBlock ILU (BILU)前処理反復法を用いる。一般に行列ベクトル積のベクトル化のためのデータ構造として知られるDJAD形式をBILU前処理行列に適用する。これにより、BILU前処理による前進後退代入計算において、CRS形式よりも長いベクトル長が得られる。評価例題(3次元構造解析、未知数約37万)により本手法の効果をNEC SX-4/8 A (1CPU)上で評価し、前処理演算の計算時間が13分の1に短縮できるという結果を得た。一般にILU前処理においては、未知数のオーダリングが反復法の収束性、ベクトル性に大きな影響を与えることが知られている。本稿では、オーダリング方法についても考察し、BILU前処理においてオーダリングの影響がNEC SX-4/8A上でどのように現れるか評価した結果を示す。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1999-12-03
著者
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土肥 俊
日本電気株式会社 C&C 第二システム開発本部
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土肥 俊
日本電気株式会社基礎研究所
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土肥 俊
日本電気株式会社 C&c 第二システム開発本部
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鷲尾 巧
日本電気株式会社基礎研究所
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丸山 訓英
日本電気株式会社基礎研究所
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