アンチモン及びモリブデンの黒鉛炉原子吸光法によるリンの間接定量
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概要
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リンをリン-アンチモン-モリブデン三元錯体(モリブドアンチモニルリン酸)とし,これを溶媒抽出した後,錯休として抽出されたモリブデンあるいはアンチモンを黒鉛炉原子吸光法により定量してリンを間接的に定量する方法を確立した.約0.3 Nの硫酸酸性,約4mMのモリブデン酸ナトリウム及び約0.8mMの酒石酸アンチモンカリウムを含む溶液により,リンを三元錯体としてから,1%アスコルビン酸溶液で還元し,酢酸ブチルに抽出した.錯体中のモリブデン(波長:313.3 nm,灰化:1400°G-45s,原子化:2700°G-15s)及びアンチモン(217.6 nm,450°G-45s,2100°G-8s)を測定することにより,リンの検量線はそれぞれ(0.01〜0.15W)及び(0.1〜2.0W)の範囲で良好な直線性を示した.同一有機相の繰り返し測定(n=10)における変動係数はリン0.02μg (モリブデン測定)において4.8%,及び0.5μg(アンチモン測定)において2.0%であった.この方法をケイ素及びリンケイ酸ガラス中のリンの定量分析に適用し満足する結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1981-03-05
著者
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