改良黒鉛管を用いる溶媒抽出-黒鉛炉原子吸光法によるバナジウムの定量
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概要
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バナジウムをN-ベンゾイル-N-フェニルヒドロキシルアミン(BPA)キレートとし,これを溶媒抽出して黒鉛炉原子吸光法で定量する方法を検討した.有機溶媒抽出試料は黒鉛管へのしみ込みと,広がりによって測定値のばらつきが大きく低感度であったが,改良黒鉛管を作製し,パイロリティックグラファイト(P.G.)処理を行うことによって,感度及び精度を向上させることができた.P.G.処理は10%のメタンを含むアルゴンふん囲気において2200℃で3分間行い,バナジウムの試料溶液は,塩酸酸性(3〜5)NにおけるBPA-トルエン抽出系を用いることによって好結果を得た.本法によるバナジウムの検出下限(S/N=2)は0.05ngであった.又,鉄鋼中のバナジウムの定量に適用し,満足する結果が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1980-11-05
著者
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