還元気化原子吸光法による水銀及びヒ素の逐次定量
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概要
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水銀及びヒ素を含む溶液を,石英製の電熱式原子化セルと結合した反応容器内で順次還元気化して,還元気化原子吸光法により水銀及びヒ素を逐次的に定量する方法を確立した. テトラヒドロホウ酸ナトリウムはアルカリ性溶液内において無機水銀を,叉塩化スズ(II)及び微量の銅の共存によって有機水銀をそれぞれ水銀に還元させる. 更にこの溶液を酸性にすることによってヒ素をヒ化水素に還元し,このものが容易に原子化する性質を応用した. 感度を向上するために上記方法で還元気化した水銀は金を蒸着したニクロム線上に,ヒ化水素は液体窒素で冷却したトラップにいったん捕集し,これを順次急速に加熱再気化させ,セルに送気することによって水銀0.002μg,ヒ素O.02μgの検出限界を得た. 一般排水では共存物による妨害は少なく,排水試料中の両元素の逐次定量に適用することができた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1983-04-05
著者
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