生物試料中のシアン化物の定量(<特集>環境汚染物質の分析化学)
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概要
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冷凍保存した生物試料(魚,藻,水草)を解凍後,凍結乾燥し砕いたものについて,JIS K0102の水中のシアン分析法に準拠して,遊離シアンはpH5.5における通気法とpH5.0における蒸留法,全シアンはpH2以下における蒸留法で定量し,その際の諸条件を検討して次のように決定した.1)魚類:通気法における通気時間は50℃で12時間を要し,蒸留法による遊離シアン定量の際の一次留出液の量は約190ml,全シアン定量の際のそれは約140ml必要であった.2)水草:通気法における通気時間は24時間を要し,全シアン定量の際の一次留出液の量は350ml程度を要した.3)藻類:遊離シアン及び全シアン共蒸留法で,魚試料の場合と同様に行った.以上の条件で分析を行った結果,遊離シアン定量の際の相対標準偏差は魚で11〜22%,藻で4〜9%,回収率は約90%程度であった.又,全シアンの定量では相対標準偏差は18〜23%であったが,回収率は97〜102%で満足すべき結果を得た.
- 1987-03-05
著者
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