スチレン-ジビニルベンゼン共重合体を用いる吸着濃縮と液体クロマトグラフィーによる廃水中のフェノール類の定量
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概要
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廃水中のμg/1レベルの9種類のフェノール化合物をAmberlite XAD-4樹脂カラムで濃縮後,液体クロマトグラフで定量する方法を開発した.前処理した廃水試料500mlをカラムに通しフェノール類を吸着させ,メタノール30mlで溶離後,最終液量を10mlにし,波長275nmで測定した.吸着の最適pHは3〜6であった.蒸留水にフェノール類を加えて各10μg/lとした溶液からの平均回収率は92〜96%,相対標準偏差(n=12)は1.8〜5.9%,検出限界は0.6〜2.3μg/lであった.50μg/1アニリン.0.5 mg/lペンジルアルコール,10 mg/l鉄(III),及び5v/v%アセトンは妨害した.本法を本学実験室廃水7試料に適用し,75〜101%の回収率を得た.なお実際の試料の分析に電気化学検出器を用いたところ,紫外分光検出器よりも選択性,感度ともに優れていることが認められた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1984-06-05
著者
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