アルカリ溶液中スチルバゾとゼフィラミンを用いるアルミニウムの吸光光度定量 : 標準岩石,セメント中のアルミニウムの定量
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概要
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アルミニウムはpH 10の溶液中,ゼフィラミンの存在でスチルバゾと反応し,572 nmに吸収極大をもつ赤紫色の錯体を生ずる.モル吸光係数は7.4×10^4 dm^3 mol^<-1> cm^<-1>で,(0.3〜10)Alμg/25cm^3の範囲でペールの法則が成り立つ.この方法は鉄(III),フッ化物イオン,リン酸イオン,ホウ酸,クロム(III),モリブデン(VI),タングステン(VI)などの共存下アルミニウムの定量が可能である.この呈色反応を利用しケイ酸塩岩石,石灰岩,セメント中のアルミニウムの定量法を確立した.試料は,(A)炭酸リチウム+オルトホウ酸融剤で融解後1M塩酸に溶解するか,(B)フッ化水素酸+塩酸によって分解し溶液とする.いずれもアルミニウム(1〜10)μgを含む溶液を分取,ポリエチレン遠心管中で発色させ,管重量を一定値に調節後570nmの吸光度を測定定量する.本法を標準岩石,NBS標準石灰岩,BASポートランドセメント中のアルミニウムの定量に適用したところ標準値とよい一致を示し,標準偏差1%以内で上記試料中(4〜16)%酸化アルミニウムの迅速定量が可能となった.
- 1983-08-05
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