熱量法による蛍光量子収率の決定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
無放射失活により発生する熱エネルギーを測定することにより,芳香族アミノ酸とそのダンシル化物の蛍光の量子収率を測定した.トリプトファン(Trp),ダンシルトリプトファン(DNS-Trp),ダンシルグリシン(DNS-Gly)のエタノール溶液をそれぞれ280nm, 360nm,360nmで励起したときの量子収率は,それぞれ0.10, 0.54, 0.50となった.一方,相対法による分光学的方法では,これらの物質の量子収率は,それぞれ0.15, 0.53, 0.48となり,両者はおよそ一致する.測定に用いた装置は市販の分光蛍光光度計(HITACHI 204S)をほとんどそのまま利用するもので,分光学的方法に比べ,より簡便に量子収率を求めることができる.蛍光波長が長く,適当な光電子増倍管を利用できない物質については,本法は分光学的方法に対し有利である.又蛍光分析法に対する相補的な方法としての本法の利用を検討した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1982-09-05
著者
関連論文
- マルチフラクタルを用いる医療用診断画像の解析
- マルチフラクタルを用いる医療用診断画像の解析
- マルチフラクタル解析を用いた画像判別 : 細胞画像中の病変部の検出
- 均一沈殿法によるシュウ酸カルシウム三水和物単結晶の合成とその構造解析
- チアミン銅(I)-錯体とチオクロームのX線結晶構造解析による蛍光特性の分子構造依存性
- マイクロコンピューター制御によるはん用高速液体クロマトグラフを用いる自動分取の研究
- Methyl Pheophorbide a の分子構造 (記念号)
- N-(tert-butoxycarbonyl)-L-proline の結晶構造
- 熱量法による蛍光量子収率の決定
- III族金属-8-キノリノレートのけい光寿命の測定とその分析化学への適用