ジンコンを用いての溶媒抽出によるマレイン酸クロルフェニラミンの比色定量法
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概要
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ジルコン(zincon : 2-carboxy-2'-hydroxy-5'-sulfoformazylbenzene)は酸性水溶液中でマレイン酸クロルフェニラミン(以下MCPと略記)と1:1のイオン会合錯体を形成しジクロロメタンに抽出される.この抽出液は赤色を呈し530nmに極大吸収を示す.一方,ジンコンのみではジクロロメタンに抽出されないため,抽出液の吸光度を測定することによりMCPの比色定量が可能であるので,その定量条件を検討した.緩衝溶液に酢酸緩衝溶液,有機相にジクロロメタンを用いたとき,抽出率が最も良かった.pH5.5以下で最大一定の吸光度が得られ,定量可能なMCPの濃度範囲は(1.0x10^<-5>〜1.0×10^<-4>)Mである.製剤中のMCPの定量を行ったところ変動係数は1.22%であった.本法は精度,感度とも優れ,pH5.5以下で抽出が可能なため操作も簡便である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1978-11-05
著者
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