炎光分光分析法による極微量ナトリウムの定量
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概要
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本報告は,サブナノグラムオーダーのナトリウムを定量するために,炎光分析法により,感度向上を中心に検討したものである.このため,機器を改良してから分析条件を決定した.これと並行して,分析操作中にまぎれ込むじんあい中のナトリウムを除去するために,測定系をクリーンルーム内へ入れて測定した.更に,燃焼室の空気をクリーンルーム内に設置したクリーンベンチから導入することにより大幅にノイズとなるバックグラウンドを低減させた.その結果,0〜1ppbの低濃度におけるナトリウムの検量線を作成することができ,装置だけの検出限界として,3pptという値を得た.又,実質的な検出限界は,ベースとなる水及び薬品中に含まれるナトリウムの量に左右されるので,ナトリウムの分析のべースと'なる水を可能な限り精製して,分析操作上のバックグラウンドを低減させた.この高純度水は,測定途上入り込む汚染ナトリウムの量を含めても,ナトリウム濃度で0.06ppbという値であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-07-05