両親媒性陽イオンを含む可塑化ポリ塩化ビニル膜イオンセンサーの高分子陰イオンに対する電位応答特性
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概要
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8種類の両親媒性陽イオンを内部液に持つフロースル-型可塑化PVC膜イオンセンサーを用いて, 高分子陰イオンに対する電位応答を調べた.固有イオン抽出定数の大きな両親媒性陽イオンほど, ポリスチレンスルホン酸(PSS)に対して大きな電位変化を示すことが分かった.又, これらのセンサーは, ポリビニル硫酸やヘパリン硫酸に対して, PSSほど大きな電位変化を示さないことが分かった.更に, アルキル直鎖型陽イオンを用いたセンサーと平面型や球形型陽イオンを用いたセンサーの電位応答特性には幾つかの相違が見られた.これらの実験結果から, この液膜型イオンセンサーの高分子陰イオンに対する電位応答は, 両親媒性陽イオンの液膜から水溶液への移動のしやすさが変化したことによると考えられた.更に, 電極界面に形成される高分子電解質集合体もその電位応答を左右することが推察された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-07-05
著者
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