ピロリジンジチオカルバミン酸錯体のミクロメンブランフィルター上捕集濃縮 : 直接原子化黒鉛炉原子吸光法による銅及びニッケルの定量
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概要
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微量の金属イオンを不溶性の錯体とし, これを直径4mmのニトロセルロース製ミクロメンプランフィルター(MMF)上に捕集濃縮した後, これをそのまま黒鉛炉の中に導入して灰化, 原子化を行う高感度な原子吸光法について検討した.ピロリジンジチオカルバミン酸(APDC)及びジエチルジチオカルバミン酸(DDTC)を錯形成試薬とし, 数種の金属イオンを用いて検討を行った.両方の試薬について, Cu(II)及びNi(II)をほぼ完全にMMF上に濃縮できたが, DDTCの場合は共沈剤などの添加が必要であった.APDCを用いて少量の試料(5ml)でppb以下のCu(II)及びNi(II)の定量法が確立できた.検出限界はCu(II)について30ppt(3σ), Ni(II)について100ppt(3σ)であった.本法により河川水中のCu(II), Ni(II)の定量を行った.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1996-08-05
著者
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伊藤 純一
北見工業大学化学システム工学科
-
小俣 雅嗣
北見工業大学化学システム工学科
-
JOKO Prayitno
(現)岡山大学理学部化学科
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小俣 雅嗣
北見工大
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小俣 雅嗣
北見工業大学
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伊藤 純一
北見工業大学分析化学教室
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