環境水中のフェノール類の高速液体クロマトグラフィーのための新しい誘導体化前濃縮法
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概要
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フェノール類を4-スルホベンゼンジアゾニウム塩とジアゾカップリングさせ, 生成した色素と第四級アンモニウム塩とのイオン会合体を形成させ, このイオン会合体の凝集をメンブランフィルターを装着したラインフィルターにオンラインで前濃縮しHPLCで分析する方法を開発した.この方法により数μg dm^<-3>レベルのフェノール, o-, m-クレゾール, m-クロロフェノール, o-, m-エチルフェノール及び2,3-, 2,5-キシレノールの8種のフェノール類が相互に分離され定量できた.色素は膜表面にほとんど体積を持たずに濃縮されるため非常に高い濃縮率が得られ, 又オンライン-ミニカラム濃縮法に比べ分離度の高いクロマトグラムが得られた.このイオン会合体試料の2cm^3を濃縮した場合検出限界(S/N=3)は, 最も感度の高いフェノールが40ng dm^<-3>, 最も感度の低い2,5-キシレノールが2μg dm^<-3>であった.又, 本法を用いて8種のフェノール類の河川水からの回収分離定量を行った.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-11-05
著者
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