ビデオ蛍光顕微鏡を用いた細胞内遊離カルシウムイオン濃度分布測定におけるバックグラウンド蛍光の補正法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
蛍光顕微鏡と画像処理を用いた, 蛍光性カルシウム指示薬Fura-2による細胞内遊離カルシウムイオン濃度分布測定で, 細胞周辺部のカルシウムイオン濃度が異常に高濃度に推定される場合が多い.これは, 蛍光顕微鏡でしばしば見られる蛍光像のハレーションが原因である.このため, 細胞の透過光像と, カルシウムイオン分布測定時の蛍光像を重ね合わせて表示して, バックグラウンド蛍光強度と共に, ハレーション強度を指定できるようにした.更にハレーション強度以下の蛍光強度の場合, カルシウムイオン分布を表示しないようにすることで, 細胞像とよく一致した分布像を得ることが容易になった.このバックグラウンド蛍光推定法は, カルシウムイオン以外に, 同様な蛍光性指示薬が用いられるマグネシウムやナトリウムイオン, pHなどでも利用可能である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1992-09-05
著者
関連論文
- Fiber-optic plate顕微鏡で見る生体深部組織
- 253 蛍光標識モノクローナル抗体を用いた微小癌転移診断に関する基礎的研究
- ガルバノミラーを用いた全反射および落射照明の高速切替システムによるPKCαの細胞膜移行の観察
- Digital Micromirror Device (DMD) を利用した新たな走査型共焦点顕微鏡の開発
- 各種の活性化チオールゲルの調製とコバレントクロマトグラフィーのための性質
- 生命科学における画像解析-新しい光学顕微鏡技術-
- ビデオ蛍光顕微鏡を用いた細胞内遊離カルシウムイオン濃度分布測定におけるバックグラウンド蛍光の補正法
- データ処理による細胞内遊離カルシウムイオン濃度分布のビデオ蛍光顕微鏡像と細胞構造との対応法
- 細胞内Caイオン濃度測定に使われる装置