水中のジクロロエチレン異性体のガスクロマトグラフィー質量分析法による定量
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概要
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水中のこん跡濃度のジクロロエチレン異性体の定量を目的に, バージ・トラップ濃縮法とキャピラリーGC/MS法を組み合わせた方法を検討した.バージ・トラップ装置で濃縮した試料物質を, GC/MS装置に導入する際のフォーカッシング法として, (1)キャピラリーインターフェースを液体窒素で冷却して試料をトラップする方式と, (2)直接に分離カラムを冷却して試料をトラップする方式とを検討し比較した.検出下限はいずれの方式とも0.01μg/l付近であった.しかし(2)の方式では本実験の場合, フォーカッシング温度を十分な低温にできなかったため, 選択イオンモニタリング(SIM)で得られたクロマトグラムピーク面積値の変動は比較的大きく, 特に1,1-ジクロロエチレンでその傾向が大きかった.各モニターイオンから得られたSIMクロマトグラムのピーク強度比は, 両方式ともに良い繰り返し精度を示した.又, いずれの方式でもWHOガイドライン付近の濃度において十分な感度と精度が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1991-06-05
著者
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