種々のポリアミノポリカルボン酸とスカンジウム(III)との錯形成反応とその錯形成平衡を用いるスカンジウムの等速電気泳動分離
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概要
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EDTA類似化合物である8の配位座を持つジエチレントリアミン五酢酸(DTPA), 10の配位座を持つトリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA), 12の配位座を持つテトラエチレンペンタミン七酢酸(TPHA)の各配位子と, スカンジウム(III)との錯体の安定度定数をpH滴定法によりグラフ解法を用いて求めた.これより水溶液(μ=0.1;KNO_3)において, 4種のTPHA単核錯体と2種のTPHA二核錯体の存在が認められた.又, 滴定曲線からTTHAがSc(III)と2種の水酸化錯体を形成している結果も得られた.1 : 1錯体の安定度定数(logK_<MI.>)については次の値を得た.Sc(III)-DTPA(20.99)>Sc(III)-TTHA(19.12)>Sc(III)-TPHA(19.04).これらを基に混合溶媒系(50% v/v)で, リーディング液として5mM HClと1mM β-アラニン(pH=2.40), ターミナル液として10mMクエン酸を用いたときLa(III)-TPHA錯体とSc(III)-TPHA錯体の良い分離が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1991-05-05
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