二重噴霧法における原子吸光増感作用についての二,三の考察 : 二重噴霧法による原子吸光の基礎的研究(第2報)
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概要
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2個の噴霧器を備えた噴霧室をガラスで試作し,酸,アルカリ,塩およびアルコール類などの種々の物質によるカルシウムあるいはマグネシウムの原子吸光強度に関する効果について検討した.<BR>過塩素酸,水酸化ナトリウム,塩化ナトリウム,塩化アンモニウム,硝酸アンモニウムなどがカルシウムおよびマグネシウムの原子吸光度を増大させる.またアセチレン流量を増してもかなりの増感作用があることがわかった.このようは増感作用は亜鉛および鉄の原子吸光にも見られ,さらにカルシウムあるいはマグネシウムの炎光強度に対しても認められた.<BR>これらの事実は炎中での原子蒸気密度の増加を意味している.また実験結果から原子吸光度の増加は種々の要因の加算的な効果によって起こることがわかった.すなわち第二物質が(1)水和金属イオンの脱水を容易にする.(2)金属を含む分子の熱分解を容易にする.(3)金属酸化物の生成を抑制あるいは炎中でできた金属酸化物を還元する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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