疎水性ビオローゲンを含むポリメチルメタクリレート水面展開薄膜の酸化還元機能
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概要
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疎水性ビオローゲンを含む厚さ約60nmのポリメチルメタクリレート(PMMA)薄膜を水面展開法によって作製した. この薄膜をITO電極上に接着させ, サイクリックボルタンメトリーを行ったところ, ビオローゲンの1電子還元, 2電子還元に対応する酸化還元波が明りょうに観測された. ピーク電流強度が掃引速度に比例することから, ビオローゲンの膜内での動きは遅いことが示唆された. 一方この薄膜をガラス基板に接着させ, Ru(bpy)_3^<2+>と犠牲試薬を含む水溶液中で可視光照射を行うと, ビオローゲン1電子還元体に特徴的な吸収バンドが現れた. 均一系における実験との比較から, バルク中のRu(bpy)_3^<2+>と膜中のビオローゲン間で膜を介する光誘起電子移動が起こっていることが分かった. 作製した薄膜が電気化学的, 光化学的に酸化還元活性であることが明らかとなった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1998-10-05
著者
-
山田 淳
九州大学大学院
-
山田 淳
九大 大学院
-
松尾 拓
九州大学大学院工学研究科材料物性工学専攻
-
小松 真治
九州大学大学院工学研究科材料物性工学専攻
-
久保 忠志
九州大学大学院工学研究科材料物性工学専攻
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