Ga^+一次イオン飛行時間型質量分析法における出現フラグメントパターンの規則性
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概要
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Ga^+一次イオン飛行時間型質量分析法における金属,無機化合物そして有機化合物表面からのフラグメントパターン出現の規則性を検討している.金属表面からのフラグメントパターンはGa^+一次イオン照射,粒子放出の間に金属がGaと合金生成を行っている可能性があることを示している.無機化合物の場合,表面原子の化学結合に関する下記のフラグメントパターン出現規則性が提案できる.無機化合物M-Aに対し,電気陰性度の値が小さい正イオンMの酸化数を+n,電気陰性度の値が大きい負イオンのそれを-p,そして出現フラグメントの化学式をM_xA_yとすると,正イオンフラグメント群はnx≧(py+1),負イオンフラグメント群はnx≦(py+1)の規則性を満足している.かなりの数の有機化合物においては,化合物を構成する官能基中,原子間の解離・結合エネルギーに注目することにより,出現フラグメント群の構造予測が可能である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2004-06-05
著者
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