黒鉛炉原子吸光法による分解油中微量鉛の迅速定量
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概要
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分解油中の鉛は芳香族製品を製造する装置の触媒毒となるため,その濃度管理は極めて重要である.そのため黒鉛炉原子吸光法による簡便で迅速な分解油中の鉛の直接定量法について検討した.試料に含まれる有機,無機鉛化合物による感度差を解消し,更にその測定感度を増加させるため,マトリックス修飾剤としてヨウ素を採用した.本法の定量下限は5ng g^<-1>であり,鉛20 ng ml^<-1>の場合,5回繰り返して求めた定量値の相対標準偏差は3.8%であった.各種の熱分解油20試料について本法を適用したところ,3試料から30〜80 ng g^<-1>の鉛が検出された.また,本法による1試料当たりの分析時間は約20分であり,受入試験法として十分活用できることが分かった.
- 2004-01-05
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