UNIXワークステーションにおけるネットワークターミナルシステム
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概要
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一般的に、ネットワークシステムを構築するうえで各資源の共有化をどこまで設計するかが大きな問題となる。今回、著者らはUNIXワークステーションによるネットワークシステムに端末とCPUの共有化をねらったネットワークターミナルシステムを開発したのでその概要を報告する。本稿では、UNIXワークステーションにおけるNTS(ネットワークターミナルシステム)の基本機能および実現方法について紹介する。NTS(ネットワークターミナルシステム)は、次の2つの機能より構成されている。1 NTS(ネットワークターミナルサービス)機能:ネットワーク上のリモート端末を自端末として収容するための機能である。本機能により、リモート端末から自システムのタイムシュアリングサービスを利用できる。2 NTA(ネットワークターミナルアクセス)機能:自システムに接続されているローカル端末を、ネットワーク上の他システムの端末として使用するための機能である。本機能により、物理接続形態によらず必要に応じて1つの端末から複数のシステムを利用できる。 今回、NTS(ネットワークターミナルシステム)を構成するための要素としてつぎの3つを、TOTAL-LAN上に開発した。ここで、TOTAL-LANとは、IEEE802.3準拠の1OMbps(ビット/秒)と高速なBUS型LANである。(1)ntty TOTAL-LANへのアクセスを行うための仮想ttyデバイスである。(2)netgetty ttyまたはnttyデバイスを介して、リモート端末を自システムの端末として接続するための回線属性の調整、端未属性の設定、および1ogin処理をするプロセスである。(3)call:ttyデバイスまたはnttyデバイスを介して、自端末を他システムの端末として使用するための無手順端末エミュレータである。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01