SUIT:ソフトウェア・ユーザーインターフェース設計ツール : その1:目的と概念
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概要
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近年の,コンピュータの性能の劇的な向上により,人とコンピュータの間の,ユーザーインターフェースの大幅な改良が可能になってきている.改良のための手段として,・ウィンドウやメニューを駆使したグラフィカル・ユーザーインターフェース(以下GUIと略す)の採用・統一された操作環境の提供が広まりつつある.IBMにおいても,1986年より,GUIの設計指針としてSAA/CUA(systems ApplicationArchitectuze/Common User Access)を提唱してきた。一方,ユーザーインターフェース設計ツールとして,・EZVU-II・OS/2^<TM>のダイアログ・マネジャー・Interactive Images社のEASELなどを提供してきた.そこで,仕様レビューを担当する我々の部門でも,過去数年にわたって,ユーザーインターフェース設計ツールを用いたプロトタイビング手法をいくつかの製品の仕様レビューに適用し,顧客満足度向上の観点から著しい効果があることを確認した.このことは,仕様レビューをする者に,レビュー・ツールとしてGUI設計ツールを与える事が,効果的なレビューに重要な役割を持つことを示している.さらに,仕様レビューをするものの立場から考えると,従来のGUI設計ツールの機能には,いくつかの問題点があることも確認された.GUI設計ツールは,機能的には大別して,画面設計機能と操作構造設計機能に分かれる.ここで,画面設計とは,オブジェクトおよびオブジェクトの組合せを使用して,各画面を設計することをさす.操作構造設計とは,アクションおよびアクションの組合せを使用して,ある画面からつぎの画面へ移行する操作構造を設計することをさす.これらの機能のうち,画面設計機能は,従来のGUI設計ツールでも十分な機能が提供されていることが多いが,操作構造設計には,次の様な問題点が見つかった.・多くのツールでは,操作構造設計機能はCなどの手続き型言語の記述により実現されるが,かなりの学習が必要であり,かつ,操作構造設計の改良のための試行が面倒である.ここで,試行とは,プロトタイプの作成・レビューの一連の作業の繰返しをさす.・いくつかのツールでは,操作構造設計は対話型でなされるものがあるが,操作構造の全体像は頭の中に入れる必要があり,ユーザーインターフェースの複雑な製品の操作構造設計の試行はやはり面倒である.今回,仕様設計者のみならず,仕様レビューをする者にとっても理想的な設計ツールの必要要件を検討した.さらに,必要要件を満足する新しい操作構造設計用エディターを含めた,新しいGUI設計ツール:SUIT(Software User Interface generation Tool)を試作したのでここに紹介する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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鈴木 美幸
日本アイ・ビー・エム(株)大和研究所、インテグレーション・サービス
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鈴木 美幸
日本アイ・ビー・エム株式会社
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佐藤 和夫
日本アイ・ビー・エム(株)大和研究所
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佐藤 和夫
日本アイ・ビー・エム
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来住 伸子
日本アイ・ビー・エム株式会社
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来住 伸子
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所
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