一般情報処理教育におけるマルチメディア教育の役割についての検討
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概要
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1. 人文科学系学部での一般情報処理教育、特に、中級教育の位置付けと役割 一般情報処理教育の在り方について、2つの主張がある[1]。一方は、専門課程で要請される情報ツールの基本携作の教育を求める「技能教育」的主張であり、他方は、特定の専門課程に依存しない情報処理的理念の教育を求める「教育主義」的主張である。「技能教育」的主張には、一般情報処理教育の役割を専門課程に依存した導入的役割のみに限定する点に問題があり、「教育主義」的主張には、逆に一般情報処理教育と専門課程を切り離す点に問題がある。一般情報処理教育は、一般にコンピユータリテラシーに代表される導入教育と上位の中級教育の2段階で構成されることが多いが、上の議論は、「中級教育」の在り方の規定でより明瞭となる。しかしながら、前者ではデータ解析等のツール教育が、後者では、プログラミング教育が実施されることが多く[2]、本質的提言には至っていない。本稿では、一般情報処理教育、特にその中級教育の役割を、情報ツールを前提とした学問方法論の教育と規定する。従来の学問方法論[仮説/検証〜表現/発信(発言)]が情報ツールを前提、べースとすることにより、その各プロセスが活性化される可能性、すなわち、問題に対する効率的、多面的アプローチの方法論可能性について検討する。今回は、表現/発信のプロセスに限定する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-09-24
著者
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