遺伝的アルゴリズムを利用した多様な解候補探索システムの構築

概要

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遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithms以下GAsと省略。)は, 最適化問題の解決手法として強力な手法であり, 近年, 非常に幅広い分野での適応例が見られる。GAsは, 従来の傾斜などを利用した方法と比較して, 設計変数が離散的な場合にも適応でき, 少ない反復計算量で広域探索に優れ, 多峰性のある問題の求解に強い方法であると言われている。一方で, 繰り逐し計算が非常に多く必要であり, 特に, 評価関数値を設定する関数を数多く計算しなければならない。最適化問題を解決する際には, その問題の最適解を求めることも必要であるが, 場合によっては, その最適値に近く, かつ, 多様な解を求めることが必要な場合もあろう。例えば, 機械構造の設計者は, 詳細設計などを行う設計の下流部においては, 最適解を求めることが必要となるが, 概念設計などを行う設計の上流部においでは, 逆に, 不確定な設計条件の下での最適解よりも, 後続の設計にて実行のある多様な解を設計者に提示することが必要となる場合もある。そこで, 本研究において, GAsが評価関数の繰り返し計算を数多く必要とすることを利用して, 最適解を求めるまでに, できるだけ多様な解を求めるシステムを構築する。本システムは数値計算例を通じて検討し, その有効性を確認する。
社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24

遺伝的アルゴリズムを利用した多様な解候補探索システムの構築

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