異系の文書データベースを統合するシステム方式の開発
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概要
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企業内又は企業間にまたがる生産・調達・運用支援統合情報システム (以下, CALS と略す) の構築の際に, 異なる文書データベース間における文書の受け渡し及び共有が重要課題となりつつある. CALS の実現を目指すシステムにおける文書管理では, 製品の取扱い説明書等の電子文書形式に文書記述言語 SGML を用い, SGML データベース管理ツール (以下, SGMLDB と略す) の提供する, 共同執筆支援, 版管理等の機能を利用して, 作成, 維持管理及び配布が行われる. また, 製品の設計, 調達, 製造及び運用のライフサイクルにおいては, 製品データ管理システム (以下, PDM と略す) の支援のもと, 製品の構成部品の管理が行われる. SGMLDB と PDM で管理されるデータには, 文字情報, 図面及び画像に多くの重複管理がみられるが, 現在, それらを統合する方式は無い. SGMLDB と PDM 間でデータの共有が可能となれば, PDM で維持管理されている, 最新又は特定の版の図面や画像情報を引用した, SGML 文書の配布が SGMLDB から可能であり, また PDM からも SGMLDB で維持管理されている, 製品情報の SGML 文書を引用する事も可能である. 一方で仮想企業 (以下, VE と略す) の実施においては, 企業間にまたがるデータ共有の実現が要望されている. そこで, この研究では, 流通している SGMLDB と PDM 間でのデータ受け渡しを実現する文書データベース統合システム方式を開発した. ここでは, その仕様概要と, 実装方式について報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12