ソフトウェア クリッピングの効率化
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概要
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グラフィック処理に,一定の領域内にのみ表示を行ないその領域の外部には描画しないというクリッピング処理がある。クリッピング処理はハードウェアで実現されることが多いが,近年計算機の性能向上に伴い,ローエンドシステムにおいてもX-WindowをはじめとするWindow systemをサポートしており,多くの場合クリッピングはソフトウェアで実現されている。矩形領域に対する線分のクリッピング処理をソフトウェアで実現する場合広く用いられている手法にCohen-Sutherlandの手法(以下CS法と略)と,Liang-Braskyの手法(以下LB法と略)がある。CS法は線分端点を符合化するため,座標値の比較を8回行なう必要がある。またLB法は4回から8回の乗除算を行なう必要がある。本報告では,連続して与えられる線分の座標は一般にあまり離れていない点に着目して,比較の手順を動的に変化させることで,矩形領域に対する線分のクリッピング処理を高速化する手法について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28