Njove : JOVEを基にしたUNIX用日本語工ディタ
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概要
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Emacs系エディタとしての汎用性と高度の操作性とに併せて、特に専門的な使用目的に適した編集機能を兼備した日本語エディタとして'Njove'を作成した。その基盤となっているのは、C言語のみで比較的コンパクトに作られているJOVEである。したがって、JOVEの持つ敏捷性をNjoveもまた継承している。Njoveの開発は、電子総合技術研究所におけるNemacsの開発とほぼ時を同じくしている。基盤となっている'Emacs'の特性を活かすという基本的な設計方針も両者に共通しているので、ごく自然の帰結としてNjoveとNemacsの間には類似点が多い。しかしながらNjoveは開発の当初から、汎用のツールとしてのエディタに要求される使いやすさを追求する一方で、研究活動を支援するシステムの重要な一翼を担うものと位置づけており、単にJOVEを日本語化することに止まらず、大規模ソフトウェアの開発や、専門的な著書や論文等の執筆などの、高度の編集作業の遂行に有効と考えられる機能を新たに組み込むなどの拡張を行ってきた。以下にNjove独自の機能を中心にそのうちのいくつかを紹介する。他にも例えば執筆支援機能として、JOVEにはない。outlineモードをはじめ、第二水準までの全ての漢字を柔軟に検索・表示し人力する機能、英和辞典や日本語の用語辞典を参照する機能、使用者が指定する多数の'マニュアル'ファイルを参照する機能、なども追加した。また、Njoveそれ自体とは独立のものであるが、かな漢字変換のためのwnn(uum)とNjoveとの相性を改善してtouch typingを可能にするためのプログラムとして'pwnm'を作成し、Njoveと組み合わせて常用している。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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