迷路探索において利用される情報と知識の検討
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概要
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一般的に,人工知能に関する研究は,人間の知的能力を計算機に与えることを目的としているものが多いが,その一方で,人間の知能のメカニズムを解明することを目的とする,認知科学的な立場の研究も行われている.問題解決の際の人間の思考過程についての研究が,ゲームやパズルなどに適用されいてる例は多いが,探索の効率が中心に議論され,実際の人間の複雑な知的機能については,まだ充分に考慮されていない.そこで,本研究では,人間の問題解決の例として,迷路の探索をとりあげ,その知的機能の分析を行うことを目的としている.これまでの報告では,迷路の一部のみを被験者に示して探索を行わせるという,実験の方法の提案を行うとともに,探索効率を定義し,それを用いて実験とそのシミュレーションの結果の一部を紹介した.実験の結果からは,探索効率が,迷路の大きさ,軌跡の表示の有無,与えられる壁の情報量に依存することが分かり,シミュレーションの結果からは,単純なしらみつぶし的探索より,出口の方向を考慮した探索の方が効率が良いが,人間による探索よりは劣ることが分かった.今回は,それらの点を踏まえて,新たな実験とシミュレーションを行い,それらの結果を総合して,迷路探索にどのような情報と知識が利用されるかを検討した結果について報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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- 迷路探索において利用される情報と知識の検討
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