データドメインの詳細化に基づくプログラムの段階的構成法
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概要
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大規模で複雑な仕様を満たすソフトウェアの開発を行う際、ソフトウェアの段階的構成法が有効である。これは、より簡単なものや重要な部分から段階的にソフトウェアを構築して行く方法である。しかし、従来の手法では、中間段階のソフトウェアは実行することができなかったために、最終段階になってから多くの問題点が発生する場合があった。鶴巻のHAWAII法では関数に注目し詳細化を行う事でこの点に対処している。しかし、これではデータを段階的に詳細化できない。本研究では、ソフトウェアの詳細化を、データドメインの詳細化という観点から捉える。そして、データドメインの詳細化に伴ってプログラムを構成する方法を提案する。データを抽象化したプログラムに解釈を与える方法として抽象解釈(Abstract Interpretation)の技法がある。これは、データの詳細化段階で現れる中間の値に対するプログラムの解釈を与える時に有効である。プログラムの構成方法は次のようになる。初めに抽象化したデータドメインを考え、その上でのプログラムを定義する。次に、そのデータドメインを段階的に詳細化し、各ドメインに対するプログラムも段階的に詳細化する。プログラムの解釈はこの抽象解釈の技法を利用する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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鈴木 正人
北陸先端科学技術大学院大
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吉岡 信和
北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科
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吉岡 信和
北陸先端技術大学院大学情報科学研究科
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鈴木 正人
北陸先端技術大学院大学情報科学研究科
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片山 卓也
北陸先端技術大学院大学情報科学研究科
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