Partial Marking GC
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概要
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現在並列GCで用いられているアルゴリズムのほとんどはSnapshot-at-Beginning型アルゴリズム(SB型)である.しかし,SB型にはゴミセルの回収効率が停止型に上上べて約1/2になってしまうという欠点がある.そのためGCを並列に行なっても,アプリケーションの実行時間や実時間処理の能力に関してあまり良い結果が得られない.本研究の目的は並列GCの実用化であり,本論文ではSB型の効率改善の方法としてPartial Marking GC(PMGC)を提案し,その効果および効率に関する解析について報告する.PMGCは,SB型に世代別GCの考え方を導入したGCである.SB型の通常のGCサイクルの間に,一部のセルに対してだけ印づけを行うpartial markingを含むGCサイクルを挿入する.このpartial markingでは直前のGCサイクルで生き残ったセルはその回のGCサイクルでも生きているとみなし,印づけを行わない.PMGCは,印づけにかかる時間を短縮することにより平均的なGC時間を短縮し,並列GCの回収効率を上げる効果的な手法である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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