CGにおける布地の変形シミュレーション(2)
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概要
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前回、物理シミュレーションによる基本的な布のモデルを用いた、コンピューター・グラフィックスの実行例を提示したが、ごく単純な形状、及び条件におけるものに留まっていた。例えば、カーテンやテーブルクロスなどであるが、これらのものは形状は単純な四辺形であり、布は一枚のみを扱うという、モデルとしては初歩的なもので行なえるものであった。しかしながら、ものに被さったときのしわの形成など、 基本的な布のモデルとしては達成してるといえるだろう。今回は、これを"素材"として加工していくことにより、より複雑な形への応用、具体的には衣服を取り扱うこと、を行なった。衣服への応用をはかる場合、以下の点を解決しなければならない。すなわち、1.任意の形の布を扱えるようにすること2.複数の布を縫い合わせられること3.人体に着せ付けられること1番目の問題は、このモデルにおいては自由な格子系を扱えるようにすることである。直交格子ですんでいた四辺形の場合と異なり、任意の曲線に応じた格子を作らなくてはならない。2つめは、複数の格子を計算中に合わせることである。これにより、実際と同じように型紙をつくることにより衣服を形作ることが出来るようになる。最後の問題は、それらの布、衣服を、いかに人体の周囲に配置するか、ということである。以下に、それぞれの問題について述べ、実行例を示す。
- 1993-09-27
著者
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