布地の変形シミュレーション
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概要
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服飾デザインなどに関してコンピュータ・グラフィックスを利用する場合、その形状のリアルさを実現する為様々な手法が提唱されてきている。なかでも物理的手法を利用したものは、複雑な布地の形状をその静止状態のみならず、変形の過程を時間を追って再現出来ることでアニメーションに有効な手段となっている。物理的手法により布地の変形を計算するには、対象となる布地を差分法や有限要素法で用いるような格子として置き換え、各格子点に対する運動方程式を構成するのが一般的である。人体など、他の物体との関係を考慮する場合は、干渉チェックを行なう必要がある。以上のことで、布のモデルの基本的な部分は達成されており、簡単な衣服やテーブルクロスなどは計算することが出来る。しかしながら、現実の世界でも布だけでは複雑な形状を作るのは不可能でありはさみや針と糸などの加工する道具が必要となる。特に、モデルの性格上、任意の形状の布の扱おうとするときに、格子生成が因難となる場合が想定される。そこで、ここでは加工する環境も含めた総括的な布のモデルへの試みとして、布の形状を切ったり貼りつけたりを比較的自由に行なえるような格子(型紙)の生成を考える。作業の全体のながれは、現実の作業をなぞった形で、布(初期格子)を用意し、加工(切断、裁縫)して、使用(変形)する、となる。
- 1992-09-28
著者
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