積形解を持たない待ち行列網の近似解法に関する一考察
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概要
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計算機の性能評価に用いられる手法に、キューイングネットワークモデルに基づく待ち行列手法がある。このうち、複数のジョブクラスを持つ待ち行列網については、Baskett、Chandy(著者の頭文字をとって、BCMPと呼ぶ)によって、スケジュール方式がFCFS(First Come First Served)、LCFS(Last Come First Served Preemptive)、PS(Processor Sharing)の場合に、積形解と呼ばれる簡明な解が存在することが示された。ところが、このうちFCFSスケジュールで積形解を持つためには、そのノードでのジョブクラス毎のサービス率が同一でなければならない。本報告では、この条件を満たさない(従って、積形解を持たない)場合の近似解法について、いくつかの性質を考察する。計算機の性能評価を行なう際の待ち行列網モデルに、セントラルサーバモデル(Central Servea Model)がある。これは単一のCPUと複数のI/O装置から構成され、ジョブはCPU処理とI/O処理を推移するという、計算機内部の基本的な動作をモデル化したものである。これの網構造は、図1のようになる。本報告では、CPUノードでジョブクラス毎のサービス率が異なるFCFSスケジュールを行なう場合を考える。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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