異なるアーキテクチャを持つ複合計算機システムの検討
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概要
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近年、より高いパフォーマンスを目指して、CPU単独の性能向上以外に複数の計算機を複合するいわゆる複合計算機システムが多数提案されている.これらのうち並列型とよばれるものを除けば、主にタスクの負荷分散を行なうことでパフォーマンスの向上を目指すものであることは周知のとおりである.こういった複合計算機システムのうち密結合型のものは一般にマルチプロセッサと呼ばれ、同じタイプのアーキテクチャを持つCPUをバス結合し、シェアドメモリ構造をとり唯一のOSのもとで動作するのである.これは、個々のタスクをそれぞれのプロセッサに割り当てるというリソース管理により全体としての処理時間の短縮を図るもので、プログラム処理をタスク処理の集合という面でとらえたときには良い方法である.しかしながら、割り込み応答性やグラフィクス処理といったシステム機能やプロセッサ構成に密接に関連するパフォーマンスは、いわばアーキテクチャによる得手不得手が影響するためにマルチプロセッサ構成としても期待通りの性能向上が実現できない場合が多々存在する.そこで、筆者らは異なるアーキテクチャのコンピュータ群をバス結合した複合計算機システム(ヘテロジニアスマルチコンピュータシステム)を構築し、それぞれのタスクの処理形態により適合したコンピュータに処理分散する方式について検討を行なった.本報告では、検討に用いた計算機モデル及びこの方式実現のために必要な計算機間でのデータ共有、割り込み、排他競合制御の具体的方策について述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01
著者
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