段階的な設計のための対象記述に関する考察
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概要
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土木・建築構造物の設計では、対象が大規模で部品点数が多いために、設計が上位の抽象的な段階から下位の具体的な段階まで明確に分かれている。単一の段階の中では、設計対象と知識の記述にはオブジェクト指向の概念が有効である。また手順が確立されていなくとも比較的小さな配置計画問題にはATMSによる仮説生成・検証が効果的である。しかし、上位の設計段階における自由度の高い大きな計画問題に関する知識を表現するには、下位の段階を見通すことが重要なので、異なる段階をまたがる統一的な対象の記述方法が必要である。機能設計という目的では、この多段階の設計対象の記述方法として既に多階層モデルや階層的な定性推論などが提案されている。これらは機能概念の抽象化を記号処理的な論理関係に結び付けるものだが、幾何学的な形状設計が中心である土木・建築分野では、それらを適用するに更に工夫を要する。本稿では、最上位段階の計画問題を処理するという応用の立場で、段階的な形状設計を一貫して扱うための設計対象の記述方法について考察を加える。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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