柔軟な対話システムの試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
我々は自然言語対話システムに関する研究の第一段階として,実際の対話データ(主に「総務係への問い合わせ/依頼の対話」)における話者のプランのモデル化を行っている.従来から,plan-goalに基づいた対話のモデルがいくつか提案されている.しかしながら,それらのモデルでは扱うことの出来ない対話が現実には多数存在する.例えば,1)話者同士の意図のすれ違い(話者同士のプランのすれ違い),2)意思の不伝達(プラン認識の失敗),3)突然の話題転換などを含む対話(これらの現象を含む対話を本稿では「スムーズに進行しない対話」と呼ぶ),は扱うことが出来ない.その主な原因として,対話に関する次の2つの理想化が考えられる.a)2人の話者は全く同一のプランを実行している(「共有意図」の仮定),b)話題はスタック的に進行する本稿では,現実の対話のうち1),2)を含むものを扱うために,a)の制約をどのように緩和すればよいかについて考察する.ただし,制約を緩和し過ぎると対話理解が困難になり,反対に制約を厳しくし過ぎると処理可能な対話の範囲が限られてくる.したがって,制約の緩和と処理可能な対話の範囲とのトレード・オフを考慮する必要がある.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
関連論文
- テキストの概要把握支援のための話題構造抽出
- モノローグに対するブラウジング支援のための話題構造抽出
- フルテキスト検索でのインタラクションに関する一検討
- テキストに対する速覧インタフェース
- 情報資源の内容に基づく検索に関する一検討
- モノローグにおける話題導入部の検出
- 課金機能を有する暗号化コンテンツ提供方式
- 柔軟な対話システムの試み
- 漢字の意味に着目した類義表現検索の検討
- 基本動詞の格記述継承による大規模格辞書の構築
- インターネットからの安全な社内電子メール送受信方式
- 話題構造認識を用いた映像検索システム
- 話題認識を用いたビデオ検索支援
- 話し言葉に対する形態素解析
- 90-14 音声談話へのインタラクションの影響