スプレッド・シートとプロダクションシステム融合時のセル名の役割について
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概要
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スプレッド・シートは、単なる集計用のツールという当初の目的を越えて、計画作成やシミュレーションなどの目的で使用されている。しかし、この様な目的にスプレッド・シートを使用した場合、いくつかの点で不都合が生ずる。そのために、我々は、スプレッド・シートの拡張を行なってきた。計画作成業務を支援することを目的として我々が行なった拡張の一つが、スプレッド・シートとプロダクション・システムの融合である。計画作成業務でスプレッド・シートを用いる場合、プラナーは、スプレッド・シート上の各セルの値を検討し、なんらかの不満足な点を発見した場合にそれを解決するための方法を考え、その方法に従ってセルの値を変更する。この時に用いられる知識をルールとして記述することにより、計画作成業務という、プラナーの持つ知識が必要不可欠な作業(あるいは、その一部)の自動化が可能になる。プラナーの持つ知識をルールとして記述するためには、ルールの中から、セルの値の参照や変更ができなければならない。そのために、我々は、スプレッド・シートの各セルをプロダクション・システムのファクトとしても扱えるようにした。この拡張の過程において、我々は、セルにつけられた名前(これをセル名と呼ぶことにする)が、スプレッド・シートとプロダクション・システムの融合において、非常に重要な役割を果たすことを発見した。本論文では、セル名の持つ役割について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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