対象認識過程に着目した統語・意味融合型の文解析法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
人間は、現実世界との相互作用を通して様々な認識を得ている。これらの認識は、ある意味で連続的であり、言語を用いて表現しようとする場合には、ある観点に着目することにより、連続的な認識の側面を取り上げ、それを語と結びつけることで表現する。語は、人間のもつ認識のある側面しか表現し得ないため、認識を十分に表現するためには、いくつかの側面から認識を取り上げ、複数の語によって表現する必要がある。また、取り上げられた認識の側面の間の関連を明確にするために、これらの語の間には統語的な順序性が定められている。本稿では、統語的な順序性を基に、そこに表現されている認識の側面の間の関連を見い出し、話者が表現した認識を逐次的に再構成していく解析方法を示す。この解析方法では、従来のように旬構造規則を網羅的に記述する必要はなく、また、解析結果が逐次的に形成されていくため、早期に統語的な、あるいは意味的な整合性を確認できる。また、不完全な文に対しても解析を行なうことができる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
関連論文
- 意味と親和性のある統語構造を出力する日本語文パーザ
- 痕跡処理のためのGLR法の拡張
- オブジェクト指向パーザPOWER
- 既存シソーラスを利用した多次元シソーラスの半自動生成法
- 機械翻訳を用いた英作文・英会話学習支援システム(文型と意味)
- 話者の対象認識過程に着目した英語名詞句解析法
- 対象認識過程に基づく漸進的英文解析法の基本的枠組み
- 対象認識過程に着目した統語・意味融合型の文解析法
- 話者の対象認識構造を分析する英語文パーザの基本的枠組
- コア概念に基づく多義動詞のクラスタリング
- 三浦文法による日本語文パーザの試作
- 形状プリミティブによる格パターン辞書の拡張