プログラミングと分析力・思考力との関係に関する考察 : 専門学校におけるプログラミング教育
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
文部省の委託を受けた情報処理学会が行なった調査研究の成果として、「大学等における情報系専門教育の改善への提言」がl991年に示された。その中で大学の情報系学科を対象にモデルカリキュラムが提案された(以下J90と呼ぶ)。大学は情報科学を「学問」として学ぶのに対し、専門学校では「職業能力」としてそれを学ぶ。両者のカリキュラムには大きな違いがある。情報系専門学校には確立したモデルとなるカリキュラムはない。しかし、通産省が中心になってその内容が決められた「高度情報化人材育成標準カリキュラム 第二種共通カリキュラム」を意識した構成を採用しているところが多い。本校のカリキュラムとJ90を比較してみると、基礎的学習領域としては重なる項目が多いが、それに加えて、J90では情報科学としての専門科、また本校では産業界との関連に関する分野が盛り込まれている。また同じ項目と言っても、各領域での範囲、深さには差がある。大学では数学的理論を導き、現象を解明することを主なる目的とするのに対し、専門学校では主に実務的な問題を解くシステムを構築できる力の養成を目指す。この視点から米国計算機学会(ACM)が提案したデニング図を使って、本学科のカリキュラムの内容を理論、抽象化、設計に分類評価してみると、明らかに「設計」を中心としたカリキュラム構成となっている。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
関連論文
- ネットワークリテラシー教育のシラバスと教材研究
- チェックリストを使ったWebページの批判的評価とその効果
- 初等Javaプログラミング教育におけるデザインパターンの学習
- Xウィンドウシステムによるオブジェクト指向プログラミング教育 : ヴィジェットライブラリを使っての演習の試み
- プログラミングと分析力・思考力との関係に関する考察 : 専門学校におけるプログラミング教育