小学生用ツール「マルチメディア・アルバム」におけるプレゼンテーション機能の拡張
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概要
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我々は、これまでに、小学生が自分で作成したマルチメディア素材(テキストイメージ,音,ビデオ)をパソコン上で編集してまとめ、発表できる作品をつくるためのツール「マルチメディア・アルバム」の研究開発をおこなってきた。この「マルチメディア・アルバム」においては、ユーザ(小学生)が各メディアをページ内に配置し,複数のページを作成して1冊のアルバムとして作品を作り上げる。また、各ページにリンク情報を持つボタンを配置することにより、ページ間の行き来を可能にしている。しかしながら、メディアとして配置された音やビデオの再生、及び、ページめぐりは手動(マウスで再生ボタンなどを押す)のみでテンポラルにおこなわれ、各メディアの持つプレゼンテーション効果を充分に発揮できたとはいえない。テンポラルな手動操作を可能にしたまま、機能の拡張として、あらかじめユーザが、各メディアの再生やページめくりなどを自動的に設定できるようにもすれば、更に変化に富んだストーリーの組み立てやプレゼンテーションが期待できる。そのためには、ユーザによる自動設定及び、手動によるテンポラルな操作を含んだストーリーが矛盾なく構成されているかをチェックするしくみが必要であり、まず、そのためのシステムのモデル化が必要である。そこで我々は、ペトリネットを用いて、「マルチメディア・アルバム」におけるストーリーの構成を記述することを考えた。本論文ではその概要を述べる。
- 1995-09-20