知識ベースを用いたヘルプシステム

概要

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現在の計算機システムが提供するヘルプ機能では、ユーザが欲する情報を得るために、ヘルプシステムが列挙した操作名の中から適当と思われるものを選び出したり、ヘルプシステムの出力した膨大なメッセージの中から必要と思われるものを選び出したりしなければならない場合があり、『ヘルプメッセージを得るためには、まずシステムを知らなければならない』というジレンマに遭遇する。そこで、適切な情報に至るためのノウハウをシステム側に持たせることにより、システムについて十分な知識のないユーザにも使えるヘルプシステムを目指し、知識ベース管理システムSIGMAを用いたヘルプシステムIHS(Intelligent Help System)を試作した。IHSは、知識ベース内にユーザごとのユーザモデルを構築してそれを管理し、知識ベース内にあらかじめ定義されたノウハウを用いてそのユーザモデルを診断することにより、(1)ユーザがおかれている状況、(2)ユーザの意図、(3)ユーザの習熟度に応じた最適な情報を提供する。ヘルプの対象には、SIGMAの知識ベース構造エディタを設定した。
一般社団法人情報処理学会の論文
1988-09-12