太線に有効な一層配線の一手法
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概要
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一層内の自動配線においては,多数のピンペアの内,どのピンペアを優先して配線していくかは,全体の配線率に大きくひびいてくる。配線順と経路探索を有機的に結合したルータが,J.Soukupによって提唱された。このルータは,ピンペアごとに優先的な探索方向を与える特異線を設けることで,メイズルータに似た特性を持ちながら,線分による探索であり高速に経路を見つけ出す。さらに,探索の特性が障害に沿ったパターンを発生するようになっているため,後に続く他のピンペアの経路チャンネルを残すようなパターンを発生する。したがって,その特性から配線順は,おのずと決定する。しかるに,高速かつ上述のような優れた特性を与えるための特異線を持つため,経路を発見できないパターンが存在した。筆者らは,この特異線上に新に優先的探索条件を解除するための特異点を設定する事で,あらゆるパターンの経路を発見する事を可能にした。また,このルータの特性は任意の線幅を持つ,太線の自動配線に柔軟に対応可能である事を提案する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01