UNIXにおける追記型光ディスクシステムの扱い
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
最近光ディスク装置が使われ出しており、その大容量性と低価格さで、オフィスにあふれる紙文書に取って代わるものとして注目されている。光ディスクは追記型(write once)のものと書き換え型(erasable)のものに分けられるが、現時点で媒体技術として実用になっているのは追記型である。追記型と書き換え型を比較すると、当然書き換え型の方が使いやすいが、追記型は書き換えできないという性質を逆に利用して重要保存書類を扱うとか、価格、信頼性、寿命の点での長所を活すとかの用途も考えられ、少なくとも現時点ではシステムの構成要素としての利用価値は高い。追記型光ディスクはwrite-onceというこれまでなじみのなかった性質を持つことが特徴である。この性質は従来の記憶媒体で強いてあげればカード、紙テープといったものしかなく、FD、磁気ディスクと大きく異なっている。UNIXを始めとするほとんどのOSは追記型媒体に対応できるような構造を取っていない。即ち、例えばファイル管理プログラムのアルゴリズムは二次記憶媒体が書き換え可能であることを前提として作られている。そこでwrite-once媒体をUNIXのような現在のOSでどういう位置付けにし、どう扱うかが問題となる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01