Nomadic Information on Demandの提案
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概要
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近年、ノートパソコンやPDA等の携帯情報機器は性能の向上とともに普及が進み、人々は多くの電子化情報を持ち歩くようになってきた。現在様々な場所で紙の資料を配布して行なわれている対面情報交換(以後、資料配布型対面情報交換と呼ぶ)においても電子化情報の交換に対する要請が高まってくると考えられる。筆者らは、資料配布型対面情報交換を支援するシステムとしてNomadic Collaboration Support System(NCSS)を開発した。これにより、各参加者は携帯情報機器を持ち寄るだけで、任意の場所で任意の相手と電子化情報の交換・共有ができる。現在行なわれている資料配布型対面情報交換の配布資料に注目すると、以下の問題点が浮かび上がる。資料配布者は、配布資料を事前に用意する必要があるため、資料作成時に配布相手の必要とする情報を正確に把握することは難しい。そのため、配布された資料は参加者が必要とする資料とは合致しないことが多いという問題がある。配布された資料が少ない場合は、各参加者は必要な情報を得るために、追加の資料を要求しなければならない。しかし、要求された資料が配布する予定ではなかった資料の場合、それらを即座に提供することは難しくまたこのような要求は口頭で行なわなければならないため会話の進行の妨げとなる。一方、配布された資料が多い場合は、多くの不必要な情報の中から必要な情報の見つけだし、抽出するという繁雑な作業を強いられることとなる。例えば、取得した資料の中から必要な情報をノートに書き写すといった作業がこれに当たる。本稿では、各参加者が他の参加者の機器より必要に応じて情報を取得することを可能にする技術である Nomadic Information on Demand(Nomadic IOD)を提案する。これにより、各参加者が適した量の情報を取得することが可能になり、上述の問題が解決する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-03-06
著者
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村井 信哉
株式会社東芝 関西研究所
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森岡 靖太
株式会社東芝 関西研究所
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杉川 明彦
株式会社東芝 関西研究所
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村井 信哉
株式会社 東芝 関西研究所
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森岡 靖太
株式会社 東芝 関西研究所
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杉川 明彦
株式会社 東芝 関西研究所
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